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「死ぬまでにやりたいこと100個」を考えた感想

元ネタがどこかはわからないのですが、世の中には「死ぬまでにやりたいこと100個」のリストを作る人がたくさんいます。
本にもしばしば話題として出てきますし、ググればめちゃくちゃたくさんでてきます。

ぼくも試しに一回やってみたので、感想を残しておきます。

ちなみにリストそのものは載せません。恥ずかしいので・・・
世の中には公開されているものがたくさんありますが、あれらは「見せる用」か、あるいは自分の願望を深掘りしていないかのどちらかなのではと思っています。

目的

今後の人生設計をするためです。ぼくはまだギリギリ20代なのですが、最近とにかく一年が早く、これは油断してるとあっというまに人生終わるなと思ったので考えてみることにしました。

個々の「やりたいこと」を今すぐ叶えにいくぜ!!!というよりは、全体を見て、自分が今後数年振る舞うに当たっての優先度判断の基準にしたいというのが理由として大きいです。

感想

そもそもリストを作りたくなかった

やる前はとにかく、気が進みませんでした。リストにすることで「自分の残りの人生ではもう叶えられないこと」が明確になるだろうなと思っていて、そんなもの見たくないなと思っていたからです。

やってみると思いますが、これは案外心配いりませんでした。なぜなら、100個ってメチャクチャ多いからです。「ガチ」のやつはせいぜい2, 30個くらいしか出てこなくて、100個出そうと思うと「ちょっとできたらいいな系(東京タワーに登るとか)」から「荒唐無稽でバカバカしい系(月面でアメリカ大統領と握手するとか)」まで、とにかく書きまくることになります。

たくさん書いているうちに「これって全部叶うものでも、叶えるものでもないな」てことが肌感としてわかってくるので、リストを眺めてどんよりする、というのはあまりありませんでした。

リストを眺める際に重要な心構え

本当に願っているのに叶えられないことってのは、間違いなく出てきます。例えば、ぼくが今からプロのサッカー選手になろうとしても、それは現実的にかなり困難です*1

そんなときには、もう少しその項目について深く考えてみる必要がありました。

「なぜサッカー選手になりたいのか?」

  • サッカーが好きで、それに関わる仕事がしたいのかもしれない
  • 大きなスタジアムで歓声を浴びたいのかもしれない
  • チームで大きな舞台に立ち、勝負に挑みたいのかもしれない
  • 短期間で華やかに大金を稼ぎ、余生を静かに過ごしたいのかもしれない
  • などなど・・・

こうやって考えると、実はサッカー選手になりたいわけではなく注目が浴びたいのだとか、お金がほしいのだとか、より詳細で、より実現しやすい目標が見えてきます。これはたぶん妥協ではないと思います(サッカー選手になってから「自分が本当に求めていたのは大金だった」と思うより良い)。

この考え方は、リストと向き合う上で必要だなと感じました。

自分が望んでいることは見えてくる

たとえばぼくの場合「〇〇に住んでみたい」や「〇〇な家で△△したい」系の項目がかなり多く、人生において住環境に対する優先度がかなり高いことが見て取れました。部屋やインテリアを考えるのが好きなのは自覚していましたが、他すべての願望と並べても、こういった項目がずらずらと出てくるのは予想外でした。

他にも「思ったより家族のこと好きだな」とか「想像どおりあんまり遠出やらイベントに興味がないな」とか、色々発見があり、やる前に期待した以上の効果でした。

実感した「リスト作成の効果」

上でも書きましたが、100個ひねり出すのは本当に難しいです。ぼくの場合、思いつくことをバーッと書いても2, 30しかいかず、がんばって50、そこから時間かけて残り半分を出していく感じでした。

なかなか100個が出ないのには2つの理由があると思っていて、
1. 願望を飲み込んでいる
2. 願望を具体化できていない
です。

前者はシンプルで、「やりたいことはあるんだけど普段は意識しないようにしている」せいでなかなか出てこないという話です。

後者はすこしわかりにくいですが、やりたいことを具体化しているほど、項目数は増えると思います。
たとえば「ヨーロッパに旅行に行きたい」ではなく、より具体的に「ケルン大聖堂をみたい」「サン・ピエトロ大聖堂をみたい」みたいに考えていれば、項目数は自然と増えがちです。逆に言うと、なんとなくの願望にとどまっていて具体化されていないと、願望の解像度が低くてあまり書けません。

逆に言えば、100個のリストを「書き出すだけで叶う」と言われる理由はこのあたりにあるのだろうなと思いました。自分の願望を自覚することができる上、具体化されることになるので、実現には間違いなく近づくだろうなと思います。

また、そのためには作って終わりではなく定期的な振り返りとメンテナンスが必要だなと感じました。

おわりに

今後の指針にするために書き出してみましたが、やる前に想像していた以上に意義のある時間になってびっくりしました。
僕はいわゆる「緊急ではないが重要なこと」を考えるのは苦手(というか嫌い、億劫)なのですが、そういう人間こそやるべきだなと思いました。おすすめです。

*1:これは単なる例えです。ぼくは子供のころずっとサッカーをやっていたのですが、一度もプロになりたいと思いませんでした